ジャックと豆の木を読む(蠍座新月インナーチャイルドカード会にて)
11月5日の朝に迎えた新月は蠍座新月。
聞いた感じでは何やら激しそうな新月でしたが、特に影響はなかったなという印象でその晩の新月会に参加いたしました。
蓋を開ければ参加者は聴講の方とお仲間ののんこさんの2人、2年前の勉強会が思い出されるメンバーで一気に毛穴が緩むのを感じました。すっかりリラックスムードです。
とはいっても蠍座新月にふさわしそうなディープな質問も特にはなかったので、
約半年取り組んできた仕事の案件で3枚引きしてみました。
引いた瞬間、蠍座新月の底力を思い知らされました。
ディープな質問などないなどととぼけていても、深いところから掘り起こされる自分自身にえぐられる想い。
【現在】ソードの8:自分深掘り。勉強したり書き出してみたり、これからどうしていくのか、何ができて何を出していくのかにぐぐっと集中している現在。
【課題】ジャックと豆の木:我が我がと動くのをいったんやめてみる。自我を手放して器を大きくして上から下ろしてきたものを地上で活かすそのときをぶら下がって待つ。
【結果】地球の子ども:それを地上で活かすべく新しく生まれ落ちる。
課題の位置にジャックと豆の木が出た時点で目を逸らしたくなり半ば放棄し、誰かに読んでもらう気満々でした。
読みにくい、そして目を背けたい、さすが課題の位置にでたカードです。
上に行くか下に行くかと聞かれたらどちらですかと問われ、テンション高く「上に行くー!もう下は嫌じゃー」とお答えする自分。ええ、ええ、よく知っておりますよ、私はそういう人間です。
仕事するってことで引いたんじゃあないのかい?
そしてまた満足することを知らずに常に策を練ってしまう我欲もよく出ており、
「果報は寝て待て」が実践できない私がここで晒されているわけです。
こんな難しいカードが出てしまい、のんこさんにはご苦労をおかけしました。
玉紀先生からのレクチャーがありがたかったですね、このカードへの理解が一気に深まりました。
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ジャックと豆の木といえばタロットカードでいうところの吊られた男です。
このカードもロープを切って降りてやるというカードではなく、
むしろ吊られていることに肯定的で、状況に対して無駄に抵抗せずしばらくそうしている。
そうすることで光明が差す、というようなカードです。
10年以上前の話ですが、仕事を断らずにどんどん引き受けていたら、
職場に行くと倒れてしまう、ヨガの練習をしようと思うと身体が痛くて動けない
でも病院へ行っても異常なし日常生活も問題ない、といういわゆる燃え尽き症候群になり
1ヶ月仕事をお休みしたことがあります。
その間、東京には居づらかったので、ご縁があった福岡の友人の好意に甘え、家でお世話になることにしました。
そこでの1ヶ月、まさに吊られた男のように生活したのです。
とにかく何もしない。天神がほど近いというのに街にも行かず、勝手知ったるヨガスタジオにも行かず、友達もたくさんいる福岡ですがご飯を食べにも行かず、お金ないしーといいながらひたすらお世話になっている家のソファでぼんやり窓の外を眺める日々でした。
お世話になっているというのに動かぬ私を、森のキノコのようだ、キノコの妖精だと受け入れてくれた友人家族には感謝しかありません。
そのご家族の1日を、通り過ぎる物事を眺めるだけ、話を聞くともなく聞くだけ。
これからの自分をどうしていこうなど1ミリも考えませんでした。
何も心配せず、良き方向へ向けようとジタバタせず、仕事の仕方についてあれこれ考えもせず
日がな一日ぼーっと過ごして3週間経った頃突然、「仕事しよ」と腹から湧いてきたのでした。
東京に戻ってからの仕事の何が違ったか、そんなに大きな変化はないようにも見える中、
福岡であったさまざまな不思議なことを持ち帰って血となり骨となり、
螺旋の階段を登るように少し変わったことは確かでした。
あの時より前と、あの時より後、のように。
吊られた男のときは吊られた男でいることですね。